2009年5月の姿(2)ジャガイモ

2009年05月2日

じゃがいも

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じゃがいもの植え付け開始です。
今回はいくつか目新しい作業を行っているので、少しですがご紹介いたします

 

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4畦のプランターをリースで使用させていただきました。昨年までは2畦でしたので、倍の能力です

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とは言っても種子積み込みの時間は単純に2倍なんですが・・・
種子満載ですと非常に重たいです!登り坂ですとトラクターのフロントが持ち上がります。また横傾斜で機体の横流れが大きく、種子がタイヤの跡に撒いて行くので土がかかりません

 

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後ろの人は意外にも忙しく、前に座席があるのですが、結局後部で作業
(タンク内で芋が詰まり、搬送して行かない)

 

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次の列を植えるときはこの筋切りでつけた印を元に走ります。

 

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半分にカットして順番に植えているのがわかります。

教訓
以外に重量があります
横傾斜は弱いので、コールター改造またはクローラートラクターの使用がお勧めです。


ソイルコンディショニングシステム試験

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ソイルコンディショニング栽培とはイギリスで開発された技術で、播種床内の石や土塊を先に取り除き、植え付け時に培土まで行うものです。
秋の収穫作業の高速化、玉ぞろいの向上が期待されます。
製品率の向上は秋に検証するとして、今は秋の苦労を春にしてしまう、といった感じでしょうか。

 

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ベッドフォーマー
後作業のための溝開けと土寄せを行う機械です

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セパレータ
石や土塊を取り除き畦の間に落とす機械です。
また大きな石は後ろのタンクに入り圃場外で排出します。

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土砂分離部分。ロットチエーンのコンベアー式かと思っていましたが、星型のローラーで土砂をふるい落とす仕組みになっています。
409 作業深さ調整部

410 大石用タンク

411 深植ポテトプランタ
十勝農機のカッティングプランターを改造しています。横には床土が逃げないプレートと後ろには培土器が付加されています。


作業風景

 

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ベッドフォーマーで2畦分の土を寄せます。
深さは手動調整なので、やや大変
センターマーカータイプなのでトラクターの大きさは選びませんが、やはりタイヤ走行部分にマーカーがないと真っ直ぐ走るのは大変です。

 

416 418 419 セパレータ作業

土の山をふるいにかけ石や土塊は横に排出します。排出は左右どちらにも出ますし落とす距離も調整できます。
作業能率は土質にも左右されますが8時間作業で2hr程度でしょうか、この作業が一番時間がかかります。

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次に走るタイヤの跡に石や土塊を落とします。粘土地はここから大量の土が出てくるので、速度を落とします。この石は来年どうなるのか、非常に心配です

 

 

422 424 423 石タンク
満タンになっても見えないので、たまに確認

 

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全長7mと長く小回りも効かないので枕地旋回は10m程度必要です。
機体重量が3600kgもあるのでかなり重たいです。登り坂、湿地などではスリップするので、ベッドフォーマーは前日に作業して走行部分を乾燥させておくか、クローラートラクタが必要かもしれません

 

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とても膨軟な播種床になります。ここに深さ15cm程度の深さで植え付けして行きます。
植え付けと同時に培土作業もしています。
しかし乾燥土壌・傾斜地では培土が崩れ、粘土地では土量不足となり、うまく成形できません

 

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過去の実証試験のデータを紹介します、

ソイルコンディショニング区での収量は慣行区と比較すると、株当りのいも数は多く玉揃いも良いいが1個重は小さかった。
収穫作業は1.6倍に向上し、緑化、変形は減少とのことです。

 

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条件が良いと、よけた石はタイヤに踏まれて見えなくなりますし、とてもきれいな培土が成形されます。土もふかふかで収穫作業が楽になる気がします。

 

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しかし機械投資に見合う収益、傾斜・粘土地への対応・・・。また春の作業増など、解決すべき問題も多く感じました。組織的受託作業などが普及のきっかけになるのではないでしょうか?

今後慣行区との比較を行ってみます。

 

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今回東洋農機さんには多大なるご協力をいただきました。ありがとうございました!